MENU

NEWS

松の薬剤注入を行いました

先日、夜の森公園の松に松くい虫被害の予防として薬剤注入を行いました。

松くい虫被害と書きましたが、

実は、松くい虫という虫は存在しません。

松くい虫被害は、正しくは「マツ材線虫病」と言います。

夏から秋にかけて、松の葉が急速に褐変し枯れてしまいます。

では、どのように松が枯死に至るのか?

マツノマダラカミキリというカミキリ虫に寄生する

マツノザイセンチュウという線虫が樹体内に入ることで

通道障害(水を吸い上げる能力が阻害)を起こして松が枯れます。

【被害の仕組み】

マツノマダラカミキリが松の若い枝の樹皮を食べることで、

その時にかみ傷からマツノザイセンチュウが松の樹体内に侵入します。

そして、通道障害が起きて水が届かなくなり、松が徐々に弱っていきます。

この弱った部分や枯れた部分に、マツノマダラカミキリは卵を産み付けます。

成長すると翌年の6月ごろに体内に多数の線虫を寄生させた状態で

羽化脱出し、被害が増大します。

マツノマダラカミキリのメスは一匹当たり約100個もの

卵を産卵するとも言われています。

このように、マツノマダラカミキリによって運ばれたマツノザイセンチュウが

松を枯らし、その部分にマツノマダラカミキリが産卵、

マツノザイセンチュウを他の松へ運び被害が増大していく

といった仕組みです。

【マツノザイセンチュウとは】

北アメリカ原産の線虫で、明治時代に品物を輸入するときに

使われる梱包材と一緒に日本に入り込んだとされている。(外来種)

体長は約1㎜程度の小さな線虫ですが、卵で生まれて親になるまで

3~5日しか必要とせず、メスは約80~100個の卵を産むと言われており、

松の樹体内で膨大な増殖が行われる。


今回注入した薬剤の特徴

・マツノザイセンチュウの侵入、増殖を防止する効果がある

・薬剤が樹全体に移行するのに要する時間

若い木や樹勢の旺盛なもの:1ケ月

大木や樹勢の弱った木:2~3か月

⇒マツノマダラカミキリの発生する3か月前までに注入するのが良い

・注入後のマツノザイセンチュウに対する効果の持続期間は通常7年。

樹種、樹齢、樹勢、生育場所、気象などの各種条件によって

変動するので、再注入の時期については専門家へ相談

~施工は幹にドリルで削孔、穴に薬剤の入ったスポイトを設置~

今回は薬剤注入で予防的な処置を行いましたが、

薬剤散布を行う場合もあります。

また、被害の度合いによってさまざまな対処法があります。

もしも、松に元気がない、部分的に枯れているなどありましたら、

早めにご相談ください。

松くい虫によるものかどうか診断させていただきます!


こちらは、夜の森公園の松です。

樹高は15mくらいで非常に立派です。

夜の森公園にお越しの際は、大きな松を探してみてくださいね。

お知らせ一覧へ →